【文部科学省】令和3年度科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ」の公募を発表

文部科学省は、令和3年度科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ」について、以下のとおり公募を行う。


1.事業の目的
我が国における女性研究者の割合は、これまでの女性研究者支援に係る取組の結果、増加傾向にあるが、先進諸国に比べるといまだ低く、女性研究者の上位職登用もなかなか進んでいない状況にある。

こうした中、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律（平成27年9月4日法律第64号）」において、女性の個性と能力が十分に発揮できる社会を実現するため、国や地方公共団体、一般事業主の各主体における女性の活躍推進に関する責務等が定められている。また、第6期科学技術基本計画（令和3年3月閣議決定）、第5次男女共同参画基本計画（令和2年12月閣議決定）において、女性研究者の新規採用割合等に関する目標や上位職登用に係る目標値が設定されている。

このような状況を背景として、研究と出産・育児等のライフイベントとの両立や女性研究者の研究力向上を通じたリーダー育成を一体的に推進するなど、研究環境のダイバーシティ実現に関する目標・計画を掲げ、優れた取組を実施する大学等を選定し、重点支援するため、「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ」を実施する。

【1】「牽引型」では、大学や研究機関が企業等と連携し、連携する各機関はもとより、その他の機関を含めた地域や分野における女性研究者の活躍促進を牽引する取組に対して補助する。

【2】「先端型」では、大学や研究機関における単一の機関内での部局横断的な取組である従前の「特色型」（※1）での取組は自主的に行われていることを前提として、更に高い目標を掲げ、女性研究者の海外派遣や当該者の帰国後の活躍促進等を通じた上位職登用の一層の推進や、女性研究者の活躍促進を踏まえたより広いダイバーシティ研究環境の形成に取組む機関に対して補助する。

【3】「特性対応型」では、分野や機関の研究特性や課題等に対応し、研究効率の向上を図りつつ、女性研究者の活躍を促進する取組に対して補助する。

【1】から【3】については、各機関・地域の特色を踏まえた、女性研究者の活躍推進や女性研究者を含む若手研究者の育成・確保をはじめ総合的なキャリアマネジメントに向けた機関としての目標・行動計画（※2）を設定・公表することを要件とする。

また、これらに加えて以下の取組について補助金による支援を行う。

【4】「調査分析」では、女性研究者の活躍促進に資する、海外の大学・研究機関等における優れた取組事例及び先進的な取組がみられる複数国の制度等に関する調査・分析を行う取組に対して補助する。

なお、本事業の実施は、本事業に係る令和3年度予算が成立することを前提とする。

※1：平成27年度から平成29年度に本事業において公募した、大学や研究機関における単一の機関内での部局横断的な取組。
※2：当該目標・行動計画は、以下の計画等と関連していることを要件とする。
・ 国立大学法人、大学共同利用機関法人及び独立行政法人については、当該法人の中期目標・中期計画
・ 女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定している機関（上記法人を含む）については、当該計画
・ その他、各機関における中長期的な戦略（機関として策定・公表しているもの）
 

2.スケジュール（予定）
・公募締切：令和3年6月16日（水曜日）15時00分（厳守）
・公募説明会：令和3年5月上旬 ※Webにて実施
・審査：令和3年6月下旬～8月上旬
・選定結果の通知：令和3年8月中旬
・交付申請等：令和3年8月下旬
・交付決定：令和3年9月上旬

※公募説明会については、文部科学省事業担当課による説明動画を、説明資料とともに後日、科学技術振興機構ウェブサイトにアップロードし、閲覧していただく予定（ライブ配信ではありません）。詳細は下記の関連リンクよりご覧ください。


3.選定予定件数
・牽引型：2件
・先端型：1件
・特性対応型：2件
・調査分析：2件


4.審査
審査は、「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ委員会」にて行う。
選定機関は、委員会の審査結果を踏まえ、文部科学省において決定する。


5.公募要領等
申請等詳細については、4月30日以降に下記科学技術振興機構のウェブサイトに掲載予定。
詳細は下記の関連リンクよりご覧ください。